グローブトロッター20SS限定モデル購入＆最初の旅で使用したレビュー
こんにちわ。
最近ではコロナウイルスの影響により旅行を中止されている方も多いと思います。私も3/6~10のホノルル行きを中止にしました。（ホヌのファースト乗る予定だったんだけどな～）
今回は旅に必須なスーツケースのお話。見に来てくださる方々は持ってないわけないですよねー
機内持ち込みサイズで2泊くらいに丁度良いスーツケースが欲しい
私はもちろんスーツケースは持ってはいるのですが、私の所有権があるのは長期の海外旅行用で小学生の頃から13年くらい使っているリモワ トパーズのみ(傷、凹み、歪みが多いですがまだまだ使います)。
部活の合宿では母のゼロハリバートンを借りたり、国内旅行では母のキャスキッドソンに入れてもらったりでやりくりしていました。
私はおととしからWRX STIに乗るようになり、国内旅行でよく車を使って2泊程度の旅行をすることが増えちょうど良いサイズで自分用のものが欲しいと思っていました。
グローブトロッターを知ったきっかけ
私はあまりブランドには興味はありませんでした。しかし海外に行く際に母は様々なブランドを安く買いに行きます。母はイギリス好きでロンドンに行くと1日は買い物に費やされます。グローブトロッター自体は母は知っていましたが高くて手を出していない状態でした。
去年ANAのビジネス・ファーストクラス向け機内アメニティーで初めてグローブトロッターとのコラボポーチが提供される用になり知ることになります。今までにないくらいお洒落なデザインだなと思っていました。
偶然にももらう機会が訪れます。
去年の夏、カンタスジャンボとエアーズロック登山のラストチャンスをものにするためオーストラリアに旅行に行きました。JMBのワンワールド特典でカンタスのビジネスクラスをとっていました。しかし、カンタスの機材繰りの影響で大幅遅延を起こしシドニーの乗り継ぎに間に合わなくなりました。そこでカンタスと交渉し、ANAに振り替えてもらったのです。
帰国後しばらくしてもらったポーチのに入っていたブランド案内を元に色々調べ、実物も見に行きました。大体の場合、写真の方が見栄えが良いことが多いのですが、グローブトロッターの場合は写真では伝わらない良さを感じました。
GLOBE-TROTTER
グローブトロッターは1897年、イギリスで誕生しました。ブランド名の由来は地球(globe)を巡る(trot)です。旅人のためのブランドです。
エリザベス女王がハネムーン用のスーツケースとして選び、ウィンストン・チャーチルの相棒としてアタッシュケースが、また南極探検で有名なキャプテン・スコットなど多くの冒険家にグローブトロッターが選ばれてきました。1938年サッカーイングランド代表のオフィシャルケースにも選ばれました。
そんなグローブトロッターも知名度はイマイチの様です。グローブトロッターは日本が最も売れている国だそうですが、その日本でさえあまり知られていません。
ではなぜグローブトロッターを選んだのか紹介します。
個性的なデザイン
このクラシックなデザインから興味を持つ人は多いでしょう。私もそうでした。
他にはないデザインで出回っている数も少ないためほとんど人と被ることはありません。なんちゃってグローブトロッター(見ればすぐに違うと分かるはず)ならたまに見かけますが、街中でグローブトロッターを見ることはほとんどありません。
全部リモワでそろえている方も多いと思いますが、グローブトロッターでも時期によって豊富なデザインがあるのでサイズ違いでそろえるのもなかなか良さそうです(すごい金かかるけど)。
エリザベス女王がずっと愛用しているようにイギリス王室にも認められた一流のブランドで、王室のおめでたい出来事があるとコラボモデルまで出てきます。王室御用達ブランドはいくつかありますが王室とコラボすることは希でしょう。
素材はなんと紙
グローブトロッターのケースはヴァルカン・ファイバーという特殊紙を何層にも重ね樹脂でコーティングされた素材で作られています。紙と聞いて「強度はどうなの？」と思うかもしれません。しかし像が踏んでも壊れない耐久性がありとても強い素材です。19世紀では最先端の素材でアルミより軽く革より強い素材と言われています。
最近ではポリカーボネートやアルミ、カーボンといった優れた素材が主流ですが、ヴァルカン・ファイバーにはそれらの素材にはないあたたかみのある質感が特徴の一つです。
紙ということで耐水性も心配にはなりますが、きっちりコーティングされており多少濡れても拭き取れば問題ありません。イギリスはよく強い雨が降るのでそれくらいは考慮されて作られています。また、紙なので湿度によって湿気を吸収したり乾燥したりします。これの繰り返しによって航空会社の取り扱いが悪く凹んだケースもそのうち形状が回復したという話もあります。使えば使うほど強靱さを増す素材なのです。
また発色の良さを持ち合わせています。樹脂や金属では出せない味わい深い色を出してきます。これが写真より実物の方がよく見える一つの理由です。一度実物を見てから買うようにしましょう。見ると欲しくなっちゃうんだけどねー笑
1897年の創業当時から変わらぬ製法
グローブトロッターのケースはロンドンから北に少し離れた自社工場で作られています。ほぼハンドメイドでプレス機や縫い機、裁断機といった機械類もヴィクトリア時代から使われている古いもので、中には金属類が回収された戦時下において溶かされないように"WAR FINNISH"とペイントされたものもあるそうです。よって一つのスーツケースが完成するまでに10日以上もかかるそうです。
グローブトロッターは120年以上変わらぬ製法で作られており今後100年も変わらないと公言しております。
最近の工業製品は大量に効率よく作られるものですがあえてグローブトロッターは逆行することをやっています。もはや伝統工芸品の域に達しているのではないでしょうか？
創業当時から多少の仕様変更はあるものの同じコンセプトで作られています。それ故、ごく一部のコラボモデルを除いてTSAロックや4輪マルチホイールといった便利で楽に持ち運べるような機能を持っていません。なかの仕切りもないタダの箱です。
それゆえ壊れやすい要素も少ない事や変わらぬ製法である故、修理もずっと受け付けてくれるメリットもあります。
20代前半で買ったケースが50代になっても修理を受け付けてくれたという話もあります。全損しない限りは使い続けることができます。何世代かに渡って引き継いでいけるケースでもあるのです。
購入検討
まずどこで買うかです。ヨーロッパのブランドは現地で買う方が安いパターンが多くグローブトロッターも例外ではありません。
最も人気のあるであろうサファリ20インチで比較してみましょう。
日本サイトとUKサイトでの比較です。2020/3/12現在イギリスサイトの価格を円に直すと￥191,772。この時点で￥56,000ほどの差があります。さらにTAX Refundがあるので7,8万円ほどの差額になると思われます。なのでオトクに購入できるイギリスで買うことを計画していました。しかしとある出来事によって日本での購入に切り替えることになります。
2020年春夏限定モデル"English Garden"
2020年春夏限定モデルとしてクラシックな英国のガーデンにインスパイアされた「イングリッシュガーデン」が発表されました。
昼間の温かみのあるガーデン風景からインスパイアされた「デイタイムガーデン」と月夜に照らされたシックな表情を彷彿とさせる「ナイトタイムガーデン」の2種類のラインナップです。
Daytime Garden
「デイタイムガーデン」はアイボリーのボディ、バーガンディーのレザー、金色の金具と20,26インチサイズのトロリーハンドルには木目を残した木のハンドルがあしらわれています。
内装は見ての通り多くの花が描かれており、マリーゴールドやポピー、ヤグルマギク、ジギタリス、ラベンダーなどのイングリッシュフラワーの成長を描いた水彩画のようです。銀座店の店員曰く手書きのイラストを印刷して製品にしているとのことです。
初期の印象はやはり内装が売りなんだなと思いました。
Nighttime Garden
「ナイトタイムガーデン」はミッドナイトブルーのボディ、ブラックレザー、銀色の金具、20,26インチのトロリーハンドルには黒く塗られた木製のハンドルがあしらわれています。内装はイングリッシュアイビーの水彩画が全体に描かれています。
こちらは外装の個性が強く初期の印象としてはこちらの方が好みでした。
実際に店頭へ
20SSモデルはこれまでのシーズンモデルと比較して内装が凝ったデザインの割に値段が高くなくお買い得にも感じました。ですが「時期的にロンドンに行ける頃には確実に販売終了している。実際に見て判断しよう」ということで銀座のフラッグシップ店に行って実物を見てきました。
実際にデイタイムガーデン、ナイトタイムガーデン両方とも見せて頂きました。するとデイタイムガーデンの方が写真に対して印象がかなり良くなったのです。というのはレザーのカラーがバーガンディーなのですが、写真で見ると茶色っぽく見えたせいで「外装別に普通じゃね」と思っていたのです。ですが実物を見ると明るさによって茶色っぽく見えたり赤っぽく見えたり。イメージと大きく変わりました。それで内装とかも見させて頂きましたが、この個性のあるモデルは滅多に出ないだろうと思いました。
ちなみに発売3日後の時点で20インチの国内全店舗の在庫がそれぞれ35くらい。つまり国内には40台程度しか割り当てがないと言うことでしょう。「再生産はあるかもね～」との事でした。
高価だし一生ものになるので、すこし落ち着いて判断しようということにしました。
ついに購入
3月はじめ再び銀座のフラッグシップ店に行き、最終チェックをして購入しました。
購入したのはデイタイムガーデン20インチです。購入を告げると鍵の開け閉めや湿気による注意点など説明を受け、自宅まで配送無料だというので、配送してもらうことにしました。
ちなみに在庫状況を聞いたところそれぞれ20あるかないかで「再生産はせず、売り切れ次第終了」との事でした。人気の差はほとんどないようです。
グローブトロッターオンラインショップとグローブトロッター銀座フラッグシップ店ではANAマイレージ番号を登録することで200円で1マイル積算されます。今回の場合は1364マイル積算されます。詳しくは下のリンクから
我が家に到着
購入の2日後、我が家に配送されました。
やっぱり写真だとレザーが茶色にしか見えない？
写真じゃ伝わりきらないですね。
実際はこれより赤っぽい色をしています。
開けてみると
そこら中に花が描かれています。
やっぱり内装に水彩画をいれるなんてスーツケース他にないですよね。
この内装は販売終了後一定期間は保管されますが、在庫終了後に修理で剥がされた場合、無地のものと交換になるようです。修理しなくていいように大切に扱わないとですね。
ここからは付属品です。
鍵もクラシックな雰囲気です。機内持ち込みサイズなのでおそらく使わないとは思いますが、保証書と一緒に大事にとっておきます。
そして保証に関して
通常は期間が2年なのですが、日本で購入した場合のみ10年になります。この点を踏まえれば価格が高くとも少しは納得できる点かと思います。
仕様変更に関して
20インチトロリーケースに限ったことなのですが、2018年モデルまで上にある取っ手が画像の様な形状をしていました。
ところが、2019年モデルから平べったい形状の取っ手に仕様変更されたのです。
上に鞄を乗せて引いた際に荷物が傾かないようにするためとの事でした。強度も問題なかったそうです。またそれに伴い取っ手の高さがなくなった分ケース自体が大型化され容量も増えました。
しかし客からの評判は「強度的に不安」だとか「見た目が前の方が良かった」などよろしくなく2020年モデルで再び戻されることになりました。
取っ手の形状を戻す際に拡大されたケースの大きさを戻すことをしませんでした。
つまり取っ手の分高さが3cmほど大きくなってしまったため機内持ち込みサイズである3辺合計が115cmの規定を上回る118cmとなりました。過去に20インチモデルが出る以前は21インチモデルが主流でした。こちらは3辺合計123cmでこれよりもオーバーしているにもかかわらず持ち込みできている報告が多く、おそらく問題ないでしょう。きっちり測られるとギリギリアウトになりますが持ち込み出来なかったという人を見たことはないです。
旅でつかってみて
ハワイ行きを中止した代わりに車とフェリーを使って神戸、小豆島、高松、大阪をまわって来ました。
パッキングのしやすさ
20インチの機内持ち込みサイズということで3泊はギリギリと思われていましたが、冬でも3泊分の着替えと、温度差があったので上着を1ついれてちょうどよい感じでした。
仕切りがないのでパッキングには多少の工夫が必要にも思えますが、自由度も高いです。ベルトできっちり縛れるので半分しか入れてなくても中身が暴れないようにすることは可能です。
片開きのメリットとしては両開きと違ってスーツケースの厚さのものまで入れることができます。また画像の様にホテルにはスーツケース置きが備え付けられている場合が多いのですが、開いても面積をとらないためスーツケースをベッドの上などで開く必要なく物の出し入れが可能です。部屋にいる間は開けっぱなしという人もスペースをとらないのでとても良いです。
部屋から出るときはスーツケースを閉めてから行きますが、両開きと違い蓋を閉めるだけなのでとても楽です。またフレームタイプ共通ですが、閉める箇所はサイズによって2,3カ所ですむのですぐに開け閉めできます。ベルトは部屋から持ち出すときだけ締めます。使い始めて間もないのでまだ固いですが、なじんでくると思います。
旅の見栄えがよくなる
今回は車での移動だったのでトランクかホテルの部屋に置いてる時間がほとんどだったのであまり恩恵を受けていませんがホテルの部屋にあるだけでインテリアにもなります。
大阪の三井ガーデンプレミアで部屋を無償で大幅アップグレードもらったのですが、部屋の雰囲気に溶け込んでますね。飛行機で旅行するときに使ってみるともっと恩恵があるかも（ヨーロッパとか似合いそう）。
雨は気にならない
小豆島のホテルにチェックインする際、雨に降られましたが樹脂のコーティングのおかげで特に問題は起こりませんでした（室内で拭いてあげましょう）。革もシミが出来るようなことはありませんでしたが、サファリシリーズはヌメ革なのでシミになるようです（エイジングを楽しむシリーズだからそれはそれでいいんだけど）。
脱輪に注意
最低地上高が低いので段差もそうなのですが、タイヤが細いため排水溝などの隙間に落ちてしまい、ケース本体を引き摺る可能性が高いです。私も傷を作りました（スーツケースは傷があってこそ良いのだけど）。
リモワの4輪マルチホイールと比較してもかなり細いことが見て取れます。また4輪の場合は1輪脱輪しても3輪で安定させられますが、2輪だと1つ脱輪しただけで引き摺ります。注意しましょう。
総評
多く出回っているスーツケースと比べて機能性に関しては今ひとつですが、それ以上の満足感が得られます。流通数は少ないため被ることはほぼない、滞在先でも絵になるなど他のスーツケースにはない魅力があります。
機能性に関しても機内持ち込みサイズ程度であれば上手くパッキングできると思います。
機内持ち込みサイズとしてグローブトロッターを選んで良かったと思います。これからも長く大事に使っていこうと思います。
追記
母があれから少ししてナイトタイムガーデンを購入しました。こちらでは実際に並べたりもしています。是非ご覧ください
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